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2016年10月25日火曜日

(Wargame: Red dragon)機甲科のお仕事

戦車抜きの地上軍=ご飯とルー抜きのカレー
修正のはずが全面書き直しに。一応前の記事も残っているので見たい人はどうぞ。

戦車とは
Wargameにおける戦車とは「諸々の車両より硬く、歩兵より迅速で、強力な火力を持つ地上戦の主役」である。まあ適当に言うなら「戦車枠に入っていてMBTに分類されるユニット」とも。Sタンクとか紙装甲のやつとかいるけど気にしてはいけない。使っている当人たちが戦車といえば戦車になる。
これも戦車
戦車枠には騎兵戦車と主力戦車の2種類がいるが、今回の記事では後者のみを扱う。前者は戦車という名の車両であることが多い。例を出すならAMX-10RC SBとヴィッカースMk.11で、両者ともカテゴリが違うが運用に違いはまったくない。


分類
主力戦車は一般的にコストで分類できる。コスト25の安戦車から180の最高級戦車まで色々だが、最近の環境では

  • 高級戦車(最高級戦車と準高級戦車)
  • 高級戦車以外の戦車
    • 中級戦車(コスト80から100)
    • 中級戦車(コスト60前後)
  • 戦車の形をした風船

でだいたい間違いない。風船でも当人が戦車といえば戦車である。年代が進んだRDではいわゆる第3世代戦車でないと戦車とは言えなくなってしまっている。それ以下の戦車は何かしらの特徴がない限りは硬い戦車駆逐車か自走砲として扱ったほうが良い。高級戦車以外は脆かったり火力がなかったりで衝撃力が足りない。
無砲塔戦車として有名なStrv.130

最高級戦車
数が少ないので列挙すると
  • チャレンジャー2
  • 90式戦車
  • ルクレール
  • レオパルト2A5
  • M1A2
  • メルカバMk.3D Baz
  • T-90S
  • T-72BU
  • PT-91 トゥファルディ
  • T-72M2 モデルナ
  • T-80UM
  • メルカバMk.3D Baz
  • T-72M1MOD
  • M-91A VIHOR
が該当する。
 地上ユニットで最も硬く、最も火力があり、なおかつ機動できる陸戦の女王。同時に極めて高価数が出ない。とにかく頑丈なので高級戦車同士の撃ち合いでもなかなか撃破されない。さらに格下相手に対しては絶大な破壊力を誇るため、ありとあらゆる状況で活躍できる。
90式戦車やルクレール、T-80UMが性能から見て最高級なのかというのは個人的に気になる点。


準高級戦車
 最高級戦車ほどではないが高価で強力な戦車群。ユニットリストで最高級戦車の1つか2つ左にいる。性能では一歩譲るがコストが少し低い分出しやすく配備数も少しだけ多い。戦車は戦車以外のユニットによって護衛されなければ最高級戦車であろうとなんであろうと即死する危険があるため、準高級戦車を選んで浮いたコストを他に回す方が全体としての戦力は強力になる場合もある。


 代わりが用意できるため最高級戦車よりも強気の運用がやりやすい。が最高級戦車と戦うのは少し難しい。一般の人が思い浮かべるような戦車っぽい運用ができるのはこの準高級戦車までである。


--対戦車戦闘における越えられない壁--
中級戦車
 基本的には高級戦車よりも下位にあって、なおかつ実用的な性能を持っている戦車とでも言えばいいのだが、実用的な性能の下限というのが難しい。用途があるならコスト40の戦車でも実用的な性能と言えてしまう。

 高級戦車でやると効率が悪いが、それでも戦車が必要なあらゆる状況に対処するためのワークホースである。数が揃えば戦力として機能するが、それでも高級戦車には勝てないということを忘れてはいけない。逆に高級戦車との戦闘を主任務とせず、瞬間火力を上げたい場合には中級戦車は高級戦車よりも効率が良く、車両よりも生残性が高い。

・コスト80から100
高級戦車ほどではないが装甲と火力が揃った戦車。、大体第2.5世代から第3世代戦車の初期型が該当する。攻撃中の歩兵への火力支援のような高級戦車だけでは数が足りない状況では高級戦車よりも積極的に運用でき、更に防御側の対戦車火器や砲爆撃に対しても耐えることができるこのコスト帯の戦車が必要になる。装甲車相手なら問題なく撃破できるので、敵のIFVや格下戦車を排除する役割も担う。パット見て性能が中途半端に感じるかもしれないが、火力戦闘下ではこのコスト帯でないと生き残れない。

・コスト60前後
戦車ではあるが最早装甲がある対戦車自走砲のような存在になっている戦車群。我らが74式はここに属する。上位の中級戦車と同じような運用はできるが、装甲の薄さゆえにすぐに鉄くずになる。
RDの時代ではチーフテンですら装甲が足りない状況になっており、数を出して火力を底上げするための自走砲と言った感じになる。物によっては下手すると迫撃砲で簡単に死ぬ。

風船
 航続距離が極端に短かったり速度が遅かったり、安さだけが取り柄のそびえ立つ糞がここに分類される。コスト35から下は火力、防御力、機動性のどれかに問題を抱えているか、もしくは全て駄目なので理由なくデッキに組み込む必要はない。大量のユニットを出現させ、スペックの低いPCを使うプレイヤーをゲームから離脱させるという田代砲のような使い方が唯一の攻撃方法となる。


任務
対戦車戦闘
戦車が地上戦の主役となる以上、戦車の主目標が戦車になるのは当然の話である。この場合重要になるのは装甲値APダメージで、まず敵戦車の装甲値よりもこちらの主砲の威力が上回っていなければ攻撃ができない。また連射速度が高ければそれだけ多くの砲弾を的にぶつけることができる。基本的に先手を取り、相手よりも多くの攻撃を命中させたほうが勝利できる。


火力支援
 支援されるのは大抵歩兵である。市街地へ突入する歩兵を後ろから支援したり、森林で歩兵が撃ち合っている所に戦車を突撃させて制圧したりと色々である。
 歩兵に対してはAPダメージだけでなくHEダメージが適用される。また森林や市街地の中の歩兵はHEダメージが軽減されるため、1回の射撃でどれだけ多くの砲弾をぶつけられるかが重要になる。また対戦車ミサイルの攻撃も受けることになるので装甲の厚い戦車を用意するなり数を出すなりして対応しないと何の成果も得られないで終わる。

着眼
戦車でも諸兵科連合が必須
 基本的に戦車は単体で機能するものではない。敵ヘリコプターや攻撃機から戦車を守る対空や不意打ちを避けるための偵察や歩兵と組み合わせて運用することが基本となる。これは高級戦車でも中級戦車でも変わらない。

攻撃機の対戦車誘導弾は最高級戦車ですら一瞬で鉄屑に変える威力を持っており、また側面からの攻撃や歩兵の待ち伏せを受ければ戦車は容易に破壊されてしまう。
 

 戦車の前方に歩兵部隊を展開するというのも状況によっては効果的で、対戦車歩兵や戦車駆逐車は基本的にミサイル以外の武装を持っていないため普通のライフル歩兵や軽歩兵が前進してくると後退せざるを得なくなる他、補助的な偵察としての役割や攻撃を分散させる壁役としての高価も期待できる。戦車と歩兵は切っても切れない関係にあり、どちらが主力になるかは状況によって変わってくる。

 直接戦車に随伴するわけではないが、必要に応じて煙幕を展開したり、対戦車ユニットを攻撃できる迫撃砲も戦車にとっては大事な存在である。煙幕に関しては日本最強のレッサーパンダことbenosyo氏のブログで細かく紹介されているのでそちらも参照。

高級戦車は煙幕に隠れながら戦闘するものであると認識してもらって問題ない。

戦車は格下を攻撃する兵器
 戦車は自分よりも格下の戦車は一方的に攻撃できるが、格上には全く歯が立たない。これは戦車砲のほぼすべてがKE属性であるためで、中級戦車が高級戦車に損害を与えたいとなるとかなり接近しなければならない。一方で高級戦車は最長射程から中級戦車を撃破できるため、大抵は接近する前に撃破されることになる。高級戦車が強い理由の一つである。

HEAT属性なら1ダメージは与えることができる。しかし敵の高級戦車がHEAT弾を10発被弾するまで静止してくれるわけがなく、また実行するために必要な戦車の数を考えると非現実的だ。


高級戦車同士の撃ち合い
 高級戦車は極めて頑丈であると前の項目で述べたが、高級戦車同士の戦闘になっても時間がかかる。例えばゲーム中最高の貫通力を誇るM1A2が正面装甲22のT-72BUを1対1で撃破するために必要な弾数は最低でも5発。M1A2は毎分9発の速度で射撃するため最短でも34秒かかる。実際には反撃もされるしATGMも飛んで来るのでこれ以上の時間がかかる。30秒も戦車を敵に晒せば大抵攻撃機がATGMを持ってやってくる。当然こちらも同じように攻撃機を飛ばして敵戦車を排除できる訳で、高級戦車の撃ち合いと言うのは如何に隠れる場所を確保するか、如何に確実に攻撃機がATGMを命中させる事ができるかが重要になっている。

 高級戦車の戦闘に関して攻撃機が重要な役割を演じるのは事実だが、高級戦車の必要性を否定するものではない。高級戦車がいなければ敵の高級戦車の前進を止めることも拘束することもできないため、結局は高級戦車同士の戦闘では高級戦車が必要ということになる。


動かない戦車はブリキ缶だ
 戦車は歩兵と違い移動できる。基本的な事として、最前線に戦車や車両を貼り付けておくことは推奨されない。歩兵と違い戦車は見つかりやすく、発見されればクラスターMLRSを始めとする砲兵による猛烈な攻撃を受けることは確実であるので、できれば最前線の後方に待機し補給をいつでも受けられるようにするのが望ましい。戦車は敵が攻撃を開始した時点で前進させ、敵を迎え撃つというのが理想である。また敵にとってこちらの戦車部隊(あるいは高級戦車)の位置がつかめないと言うのは攻撃を行う上で障壁となりうる。

 敵が攻撃してこない時は自軍にとって攻撃の機会である。敵の防御が薄い地点を探し出し、待機している戦車部隊で攻撃を行う。防御と攻撃の両方に迅速に対応できるのは戦車が持つ最大の強みであり、このゲームにおける戦車は最も効率的に運用できる地上ユニットであり、機動させてこそ意味がある。

某リデル・ハート曰く
「一度戦車が単なるつけたりの装備や歩兵を助ける道具にとどまらず、重装騎兵の現代的な形であるという真価を認めるなら、その真の軍事的使用法は、敵陸軍のアキレス腱であり、その神経組織を構成する後方連絡線と指揮中枢に対して重大な打撃を与えるように、できるだけ大量に集中して使用することであることが明白となる。そうなればそれは、単に塹壕戦の罠から機動性を救い出すことだけでなく、単なる機械的構造とは対照的に、将軍の手腕と戦争術の再生となるだろう。」
ということらしい。まあ実際はそこまでうまくはいかないのだが・・・。


それでもムリなものはムリだ
 市街地や集落に立てこもった歩兵を戦車のみで排除することはほぼ不可能であり、森林での戦闘も歩兵なしでは厳しい。特に市街地は戦車が最も苦手な場所であり、ここに戦車を入れる事は自殺行為である。こういった場所の制圧は歩兵の仕事である。逆に平野部では戦車の火力を最大限発揮できる。


 森林においてもやはり歩兵の重要度は高い。しかし歩兵は機関銃と対戦車火器を同時に使用できないという弱点があり、また市街地と違い接近すれば問答無用で射線が通る。まず歩兵部隊が敵と戦闘を開始し、機関銃を撃ち始めたあたりで戦車が攻撃すれば敵歩兵を効率的に排除できる。また歩兵と一緒に出てくる歩兵戦闘車への対処にも戦車は有効である。


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