写ルンです。
今となっては一部の変人かデジタル機器を使うと死ぬ人しか使っていない写真用ネガフィルムだが、その中でも例外がレンズ付きフィルム。最近はレトロなのが良いと言う人や、スマホのカメラではいいね!をもらえないから凝った写真を撮りたい人などに一定の需要があるらしい。なんかインスタントカメラと呼称する人がいるが、インスタントカメラは撮ったら写真がすぐ出てくるチェキのようなカメラのことなので注意。まあ店舗で買う分には問題ないが、通販サイトで買う場合は注意。インスタントカメラのフィルムは案外高い。
こっちがインスタントカメラ。
レンズ付きフィルムの中でも入手性が良いのは富士フィルムの「写ルンです」だろう。地域によってはコンビニでも取り扱っていることがあり、カメラ屋以外でも買える数少ない(というかレンズ付きフィルムの種類自体が少ない)レンズ付きフィルムになっている。この記事で出て来るレンズ付きフィルムはほぼ富士フィルム製の物についての話になる。
ラインナップ
安いやつ(ISO800)、少し高いやつ(ISO1600)、防水の3種類で、更に撮影枚数が27枚か39枚かで分かれるので合計安いやつ
晴天下や日中でしか使わないならこれでいい。曇天下に撮った写真も印刷の段階で補正ですれば案外なんとかなる場合もある。暗いところでの撮影はフラッシュを使わない場合はほぼ不可能なので要注意。高いやつ
安いやつよりは暗いところでの撮影ができるが、デジカメほどの高感度性能があると思ってはいけない。むしろシャッター速度が上がっているため手ブレがしにくいという利点のほうが大きい。
防水
フラッシュはついてない。ISOは800。以上。レンズ付きフィルムの使い方と印刷の流れ
買う
盗んではいけない。ちゃんとお金を払おう。最近は少なくなったカメラ屋とか、偶にコンビニに置いてあることもある。撮影
現像と印刷はバンバンやるけど使った事はほとんどないのよね。暗いところで使わないのと、レンズに指が被ってないかさえ注意すれば良いんじゃないですかね。現像
フィルムは現像しなければ何が写っているかわからない。ちなみに現像前にフィルムを外に出すと感光して真っ白になるので、中身を取り出すのはカメラ屋に任せたほうが無難。というかフィルムの入っているレンズ側は店舗で回収してメーカーに送っているのでおとなしくそのまま持ってきてくださいお願いします。カメラ屋的には現像と印刷は全く別の工程なので、印刷までしてほしいのに「現像お願いします」だとインデックスと現像済みのフィルムだけを渡されることもある。
現像と印刷は別だ。
APSと同時にインデックスプリントが出現するまでは現像と印刷がセットだったらしく、お陰で「現像とは印刷の事だ」と誤解している人が多いのがその理由らしい。
補正→印刷
現像したフィルムをリーダーに読み込ませ調整して印刷。この時色と濃度の補正をかける事ができ、今となっては数少ない店舗の人員の感性が反映される部分でもある。露出の調整や色かぶりもここである程度修正する。真っ暗なコマをうまく調整して何が写っているかわかるようにするのは結構楽しいのだが素直にフラッシュを使ってほしい。データ化
一定の需要があるのだが、富士フィルムのリーダーを使っている店舗ではデータ化時の画素数はなんと200万画素(BDに入っている動画の解像度より少し大きい程度)となる。導入当初はスゴイ高解像度だったらしい。とは言えSNSで共有する分には特に問題はない水準ではある。もうちょっと高解像度にしたい場合はコダックのラボに送ることになる。こっちは600万画素になるが、レンズ付きフィルムをラボ送りとか聞いたこともない。
ネガカット
カメラ屋的には一番怖い工程。特に暗いコマだと(ネガフィルムなのでコマが透明になる)切断する場所が判別しづらくなって禿げる。カットが困難な場合はそのまま巻いてフィルムケースに入れる長巻返却となる場合もある。お渡し
フィルムと写真を受け取ってお金を払って終了。なんか不満があるコマがあれば焼き直し対応してくれる場合もあるので一応言ってみましょう。んで、結局売れてるの?
まあぼちぼち。使ったら現像しないと中身がわからないのでカメラ屋的には結構儲かる商品だったりする。だが古いレンズ付きフィルムや暗いところで使ったフィルムが来ると毛根が絶滅する。まあレトロな感じが良いとは言うけれども、フィルムリーダーも印刷機もデジタル化されていることを思うとなんとも言えない気持ちになる。
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