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2017年7月13日木曜日

DSC-WX350

この性能でこの値段なら悪くはない。


まえがき

カメラ付き携帯電話の急速な高性能化と普及によってかつての繁栄など見る影もないコンパクトカメラではあるが、現在では高倍率ズームレンズや大型センサーなどの高付加価値化で生き残りを図っている。
 今回紹介するWX350は前者の高倍率ズーム機で、小型軽量かつ光学20倍ズームを搭載、そして価格は2万円台前半と手に取りやすい。1型センサー搭載のRX100シリーズに比べると影は薄いが、発売は2014年なので結構息の長い製品になっている。
 

外観

 本体は非常に軽くて小さい。タバコのパッケージ並みの大きさなので胸ポケットにも入り、取り敢えずカバンに放り込んでおいても困ることはない。
 見ての通りグリップがないので持ちづらいかもしれないが、このサイズではグリップがあろうとなかろうとあまり関係はないだろう。

背面のボタンは必要最小限。筐体が小さいので液晶が大きく見えるが実際は3型。画質はいいがタッチパネルではない。細かい画像編集はスマホに転送してからやるのが前提なのだろうか。

センサー

 CMOSセンサーは裏面照射型で1800万画素。競合他社に比べると若干画素数が少ない気がするが、その分高感度特性に性能を振ったのかもしれない。ソニーはこの画素数を気に入ったらしく、後継機のWX500や、製品としては上位に当たるHX90Vにもこの画素数のセンサーを搭載している。(HX90Vの先代に当たるHX60Vは2000万画素)
晴天下での撮影
センサーサイズはごく普通なので高画質かと言われると微妙。だが手軽に持ち歩いて記録を残す分には十分。このカメラは作品を撮るためのカメラではなくあくまで記録するためのカメラだと割り切ったほうが良い。等倍で見ると結構ノイズがあったり塗りつぶしたような感じになっているが、デジカメで撮った画像を等倍にして見るのは一部の機材オタクくらいである。
朝焼け。こんだけ映れば十分でしょ。
でも低照度下では流石に辛い。室内撮影でも状況次第ではひどいことになる。
夜に使うカメラではない。



レンズ

 光学20倍に加えてデジタルズームを併用すると40倍になる。流石に40倍は画質が低いのであまり使わないほうが良いが、動画を撮る場合には何とか使える。
広角

広角はフィルム換算で25mm。一般的な(?)標準ズームレンズの広角端24mmに比べるとほんの少し狭いが、一般的なスマホのカメラよりは広角なので大した問題にはならない。

望遠
Gレンズとか書いてあるけどあまり気にする必要はない。もっというとボケ味なんて考える必要もない。
ボケにうるさい人向けの写真

機能

 絞り優先、シャッタースピード優先、マニュアルモードはなし。使用可能な撮影モードはプログラムオート、シーン別、おまかせオート2種、パノラマ、動画モードになる。
撮りたいものが写っていればOKなのだ。
WX350は露出やISO感度もメニューに入らないと変更できないので、カメラまかせで写真を撮る以外の選択肢が存在しない仕様になっている。そもそもこの価格帯のカメラを使う層はそんなものを気にしないし、スマホのカメラだってほぼ自動設定だがそれを問題にする人などいない。
鳥頭でも使えます。
人間はこのカメラを構え、被写体を捉えてシャッターを切るだけ。細かい設定をするような連中はもっと高いやつを買うのでこれでいい。
自動設定も駄目なときはある。手ブレがひどい。

 光学式手ぶれ補正は優秀なので光量が少なくてもある程度は頑張ってくれるし、動画を撮る分にも安定した映像を残すことができる。そして20倍ズームのお陰で遠くの被写体も余裕と、機能が制限されているとしても流石専用機である。コントラストAFの速度もそこそこ。

 

 あと地味にパノラマが面白いので買った人は試してみる価値あり。パノラマ撮影に関しては、価格的には遥かに上のα6000よりも使い勝手が良い。


 因みに液晶は動かないが自撮り機能がある。カメラを自分の顔に向けると自動認識してセルフタイマー撮影してくれる。人によってはスマホでリモート操作して自撮りするかもしれない。


スマホ連携

 今となってはデジカメの標準機能となったスマホ連携機能も当然にように搭載している。ソニーのデジカメは再生モード時にスマホ転送ボタンとして使用できるファンクションボタンが搭載される場合があるが、WX350は下位機種かつ小型機なのでそれがない。しかしNFCは積んでいるのでこれを使えば比較的簡単にスマホと接続が可能。
スマホ側のアプリもアップデートを経て安定している。

バッテリーなど

 充電は本体に直接USBケーブルを接続して行う。専用充電器は付属しない。代わりにスマホ用のバッテリーや充電器を流用できる。しかしWX350は機能が少ないおかげなのか非常に電池の持ちがいいので、旅行中にバッテリーが切れるというのはかなりのレアケースになるだろう。1週間ほど旅行に持ち歩いても電池が切れない。そのため撮りたいと思った時に電池切れという危険はほぼないと言って良い。
メーカーサイトの仕様ではこうなっているらしい。
500枚とか下手すると先にSDカードの容量を使い切ってしまうレベル。正直言って気持ちが悪い

 ちなみにバッテリーはRX100シリーズでもおなじみのXバッテリー。まあこのカメラに関して言えば予備のバッテリーは全く必要がないが。




最早スマホの周辺機器

 WX350は「スマホと同時に運用し、スマホで出来ない事だけをやる」ということに機能を絞ったカメラで、いうなればスマホの周辺機器のような立ち位置になる。カメラとしての能力は高倍率ズーム以外に特に光るものがあるわけではないが、スマホと充電器を共通化でき、アプリを介してのスマホとの連携が可能で、更に小型軽量で荷物にならない等、スマホが当たり前の時代のコンデジとしてオススメできる製品になっている。スマホカメラ用のクリップ固定式レンズを買うよりはこっちの方が良いのでは?



キタ○ラで買ってもいいけど正直2万以下の商品はどこで買ってもあんまり変わらない気がする。

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