2018年10月3日水曜日

SEL18135

キットレンズであるSELP1650と比較してどうなのか、という話。
アザラシ曰く「顔は撮らせない」

概要

 ごく普通のAPS-C向け高倍率ズームレンズ。ただしEマウントレンズの中ではこういう普通のレンズは1周回って貴重な存在。なにせ他の標準ズームと言えば

  • 機動性偏重のSELP1650
  • 動画特化型のSELP18105G
  • 無駄に高価なSEL1670Z
  • 高倍率すぎるSEL18200

と言った癖の強い連中ばかりで、パワーズームでもなく高価でもなく、なおかつそこそこ広い焦点域と重量を持ったレンズというのはSEL18135が最初となる。このレンズが出るまでに何年かかったのか・・・。
メーカー公式サイトより
SEL18200LEはちょっと重いので個人的には使いたくない。

第一印象

重い(SELP1650と比べて)

「キットレンズから一段上のズームレンズが欲しい」ということでこのレンズを買った人は間違いなく同じ感想を持つはず。ちなみにそれでも競合他社のレンズよりは軽くて小さい。あとSELP1650に比べると前玉が大きいので注意。フードかフィルターで守ろう。
※キヤノン、ニコンの同等レンズは500g前後。SEL18135は325g。



 重いとは言うものの首にかけて使う分には全く問題ない。この辺は小型軽量が重要な要素になっているミラーレス一眼向けレンズらしい。α6000と組み合わせると若干レンズ側に重心が移るが、α6300以降ならより持ちやすいかもしれない。

SELP1650と比べて

 一眼カメラで撮りました、という感じの写真を撮ろうとするとF8に絞る必要があったSELP1650に対して、こちらは開放から行けるのでボケを使う撮り方もできる。
 またパワーズームのSELP1650はフォーカスリング(AF動作時はズームリングとして機能する)がかなり軽いので、それに比べればズームリングは重たい。

 使ってみるとまず焦点域の広さに感動する。猫や鳩のような近づくと逃げる被写体を撮っている人考える前にこのレンズを買うべきだとまず言っておきたい。またパワーズームレンズ特有の弱点である電源を入れてからの待ち時間がないため、電源を入れつつズームしてすぐにシャッターを切ることもできる。

 あとカバンの中で電源が入ってレンズが繰り出して故障。みたいなことも無ければ、PCとの接続時にレンズが繰り出してくることもない。

とりあえず写真を撮ってきた。

面倒くさいので16Mのjpg撮って出し


 広角18mmで絞りは開放。RAWだと歪曲がやばいらしいけど撮って出しで気にする必要はほぼない。ただし周辺減光は当然あるので絞ったほうが良い。いつもはF5.6通しの標準ズームとして使い、望遠域を使うときはF8.0まで絞るみたいな感じ。手ぶれ補正もあるので遠慮なく絞ろう。

 鹿。絞りは開放(F5.6)で焦点距離は99mm。他のレビューを見ると望遠域が弱いとあるけど、それでも目に写っている風景が微妙に見える程度には中央部の解像は優秀。

 太陽を撮るとこんな感じ。絞りは開放(F5.0)で焦点距離は48mm。ゴーストが出る。

 ちなみにこのレンズでF3.5が使えるのはほぼ18mmのみ。ちょっとズームすると開放F値はF4.0になり、50mm前後でF5.6になる。とは言え口径だけでレンズのすべてが決まるわけではないし、カメラ全体としてみたときの取り回しの良さを考えるとまあ納得と言ったところ。


 狛犬。絞りは開放(F5.6)で焦点距離は80mm。右上に写っている松の葉を見るとパープルフリンジが出ている。まあ開放で撮っているので絞ればきっと良くなるのでは(適当)

 日本人が大好きなBOKEH。絞りは開放(F5.6)で焦点距離は77mm。こういうのはまずSELP1650では撮れない。

 135mmで絞り開放。周辺減光がわかりやすい。

オチ

とりあえず
  • 不規則に動く子供や近づくと逃げる動物を撮る人
  • 焦点域と重量のせめぎあいに悩んで「死のう」と思い始めている人
には間違いなくおすすめできるレンズ。

 逆にカメラを気軽に持ち歩いてスナップしたい人はSEL18135よりも単焦点レンズを何本か買ったほうが楽しいかもしれない。SEL50F18とか3万以下で買えるし。





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